ソロ・ヴァイオリニストとして国内外のいくつものオーケストラと競演を続けるかたわら、
自由な感性から生まれ出る個性的なサウンドで、各方面から注目される川井郁子。
「レッド・ヴァイオリン」、「ヴァイオリン・ミューズ」に続き、オリジナルの創作でも注目される
川井郁子の3作目となるアルバム。
こちらのCDは、 Kim Studio で音楽製作されています。
独創的なオリジナル曲に加え、採用したクラシックの名曲にも独自のアレンジを施し、
エキゾチックで情熱に満ちた作品となっています。
【曲目】
1.インスティンクト(たけし,北野、そしてビート)
2.ヴォイス・オブ・ザ・ウェイブス
3.パッション(アルビノ-二:アダージョより)
4.マホラ
5.サンクトゥス(ヘンデル:ラルゴ/バッハ:主よ人の望みの喜びよ)
6.パッション・イン・ブルー
7.ラスト・タンゴ・イン・パリ
8.哀しいワルツ
9.グリーン・ノスタルジア(スカボロー・フェア/グリーン・スリーブス)
10. 宵待草
11. ゼア・マスト・ビー・アン・エンジェル
1、2、4、6、8曲目 作曲:川井郁子
3、5、9、10曲目 編曲:川井郁子
7曲目 作曲:G.Barbieri
11曲目 作曲:Stewart-Lennox 編曲:中島靖雄
【内容の解説】
今回のアルバムは、ジプシー音楽の要素を大きく取り入れているオリジナル曲
「インスティンクト」でアルバムの幕を開ける。
タイのプーケット島に旅行中浮かんできたというこの曲は、細かく音が動くリズミカルな低音と、
大きく歌わせるメロディアスな高音とのコントラストが実に印象的だ。
「サンクトゥス」では、バッハとヘンデルの名曲をドッキングした斬新な編曲。
クラシック音楽の格調高い世界と都会的でコンテンポラリーな要素とが見事に融合して、壮大な世界観を表す。
この他、フラメンコやラテンの雰囲気を漂わせる曲など、
エキゾチックで大胆なアプローチを重ねる。
それとは別に、川井郁子の音楽はそこはかとない風情のアンビエントな音楽性を感じる。
まるで、シンセサイザーの音の海の中で戯れるような「ヴォイス・オブ・ザ・ウェイブス」、
ハープの伴奏の中、ちょっとノスタルジックなメロディーを奏でる「マホラ」など。
薄明かりの中で見る光景のような、不思議な美しさだ。
【川井郁子のプロフィール】
香川県出身。東京芸術大学卒業。
現在、大阪芸術大学(芸術学部)教授。
国内外の主要オーケストラをはじめ、世界的コンダクター、チョン・ミョンフンや
テノール歌手ホセ・カレーラスなどと共演。
また、ジャンルを越えてジプシー・キングス等のポップス系アーティスト、
バレエ・ダンサーファルフ・ルジマトフ、熊川哲也、フィギアスケートの荒川静香らとも共演している。
作曲家としてもジャンルを越えた音楽作りに才能を発揮。
TV やCM 等、映像音楽の作曲も手がける。
またミシェル・クワンが「レッド・ヴァイオリン」を使用して世界選手権で1 位に輝くなど、
フィギュアスケートの世界でも楽曲が数多く使用されている。
自身の音楽世界に加えて舞台でも独自の表現世界を持ち、舞台芸術と一体化した
演奏パフォーマンスで新たな舞踊劇・音楽劇を作り出している。
オリジナルアルバム「レッド・ヴァイオリン」、「オーロラ」、「嵐が丘」、「REBORN」、
抒情歌アルバム「La Japonaise」等は、クラシック界で異例の発売記録を更新。
2008 年、初のニューヨーク カーネギーホール公演で成功を収め、アメリカデビューを果たす。
2010 年、映画「トロッコ」で初の映画音楽を担当し、翌年の大阪アジア映画祭で音楽賞を受賞。
ファルフ・ルジマトフ氏との舞台「COLD SLEEP」は
東映より初の音楽舞台映画として映画化された。
同年イスタンブールにてピアニスト、ファジル・サイとのリサイタル、
神戸とロンドン・アルバートホールにて世界的テノール歌手、ホセ・カレーラスと共演。
社会的活動として「川井郁子 Mother Hand 基金」を設立。
国連UNHCR 協会国連難民親善アーティスト、日本ユネスコ国内委員会委員を務める。
(川井郁子HP http://www.ikukokawai.com/ より )