川井郁子の中に同居する激情と安らぎ、沸き上がる自然の感情、素直な心・・・
全てをヴァイオリンの響きに込めたという、メッセージ性溢れるアルバム。
スペイン系の美しいメロディを現代的に演奏し、雄大な自然を感じさせるオリジナル曲を
ラテン風に演奏するなど、斬新なアレンジで楽しませてくれる。
ラテン・パーカッションにシーラ・E、ギターに古川昌義を迎える。
【曲目】
1. レッド・ヴァイオリン(アランフェス)
2. アモール・デ・ヴェラーノ
3. マルガリータ・コンチェルト(アダージョ)
4. ゴールデン・ドーン
5. テンペスト
6. エン・コルドバ
7. バイラ・エル・バイレ
8. スカーレット・コンフェッション
9. カルメン・ルージュ
10. インディゴ・ワルツ
【作曲家】
2、4、6、7、8、10曲目 作曲:川井郁子
(2曲目 作詞:Vally 訳詞:濱田磁郎)
1曲目 Joaquin Rodrigo
3曲目 Tommaso Albinoni
5曲目 Gaetano Pugnani,Fritz Kreisler
9曲目 Georges Bizet
自由な感覚で独創的な演奏をする個性派ヴァイオリニスト、川井郁子のアルバム。
ビゼーやロドリーゴ、クライスラーといったクラシックの名曲からオリジナル作品まで
現代風にアレンジ。
時には情熱的に、時には哀愁を込めて、時には静寂の中で、など
彼女の音が創り出す情熱的な、それでいて静寂や安らぎを感じさせる独特の世界観に、
いつの間にか引き込まれていく。
CDの中には1つ1つの曲解説を彼女が書いているが、それを読みながら聴いてみると
イメージする情景や思いが音楽で見事に表現されていて、胸が熱くなってくる。
また、繊細かつダイナミックという両曲併せ持った演奏が、
ヴァイオリン演奏の新たな魅力と可能性をたっぷり楽しませてくれる。
【川井郁子のプロフィール】
香川県出身。東京芸術大学卒業。
現在、大阪芸術大学(芸術学部)教授。
国内外の主要オーケストラをはじめ、世界的コンダクター、チョン・ミョンフンや
テノール歌手ホセ・カレーラスなどと共演。
また、ジャンルを越えてジプシー・キングス等のポップス系アーティスト、
バレエ・ダンサーファルフ・ルジマトフ、熊川哲也、フィギアスケートの荒川静香らとも共演している。
作曲家としてもジャンルを越えた音楽作りに才能を発揮。
TV やCM 等、映像音楽の作曲も手がける。
またミシェル・クワンが「レッド・ヴァイオリン」を使用して世界選手権で1 位に輝くなど、
フィギュアスケートの世界でも楽曲が数多く使用されている。
自身の音楽世界に加えて舞台でも独自の表現世界を持ち、舞台芸術と一体化した
演奏パフォーマンスで新たな舞踊劇・音楽劇を作り出している。
オリジナルアルバム「レッド・ヴァイオリン」、「オーロラ」、「嵐が丘」、「REBORN」、
抒情歌アルバム「La Japonaise」等は、クラシック界で異例の発売記録を更新。
2008 年、初のニューヨーク カーネギーホール公演で成功を収め、アメリカデビューを果たす。
2010 年、映画「トロッコ」で初の映画音楽を担当し、翌年の大阪アジア映画祭で音楽賞を受賞。
ファルフ・ルジマトフ氏との舞台「COLD SLEEP」は
東映より初の音楽舞台映画として映画化された。
同年イスタンブールにてピアニスト、ファジル・サイとのリサイタル、
神戸とロンドン・アルバートホールにて世界的テノール歌手、ホセ・カレーラスと共演。
社会的活動として「川井郁子 Mother Hand 基金」を設立。
国連UNHCR 協会国連難民親善アーティスト、日本ユネスコ国内委員会委員を務める。
(川井郁子HP http://www.ikukokawai.com/ より )